富山ブラックラーメンの特徴とおすすめの店 大喜(たいき)

所要時間:富山駅から16分 富山発の路面電車15分「グランドプラザ前」下車+徒歩1分
※「TOYAMAキラリ」の向かって右側の小さな道路をはさんだすぐ隣です。
【住所】富山県富山市太田口通り1−1−7
【営業時間】11:00~20:00 【定休日】水曜日(祝日の場合は翌日)
富山を訪れたらぜひ、チャレンジしたいのが「富山ブラックラーメン」、「富山ブラック」とも呼ばれます。
これは特定のお店のラーメンを指すわけではなく、とても黒いスープを使ったしょうゆラーメンをまとめてこう呼んでるわけです。
富山に来ると、至る所で「富山ブラック」という看板をたくさん見かけます。
検索でも「富山 ブラック ラーメン」と書くと、すごくたくさ~ん店が出てきます。
富山ブラックラーメンの共通する特徴は、文字通りの黒っぽいスープ。
いかにも味が濃そうに見えますが、濃いものからあっさりしたものまで、味は店によって様々です。
地元でよく聞くお店は2つ「大喜(たいき)」と「いろは」。
「大喜」がブラックラーメンのむか~しからある元祖で、「いろは」は「富山ブラック」という愛称を広めた新世代、という感じです。
黒いスープは共通していても、味はぜんぜん違います。
ここでは元祖となる「大喜(たいき)」というラーメン屋さんを紹介していきたいと思います。
富山ブラックラーメン「大喜」の特徴、味、そして食べ方

お店の外観はとても地味~な感じで、初めて来ると通り過ぎそうなくらい目立ちません。
でもこのお店、地元民では知らぬ者はいません。
このお店の大きな特徴は、メニューであるラーメンが1種類しかないことです。
一般的なお店は「みそラーメン・しおラーメン・とんこつラーメン」など、いくつかのスープの種類がメニューにありますよね。

大喜のラーメンは醤油と鶏ガラをベースとした「中華そば(並:1玉)・中華そば(大:1.5玉)・中華そば(特大:2玉)」のみです。
他のメニューは、ライス・おにぎり・生卵・大喜特製チャーシューメンマ・ソフトドリンクなどがあります。
セットメニューとしてラーメンセット「中華そば(並)+ライス」もあります。(店舗によって若干、メニューに違いがあります)
注文の目安は、中学生以下や女性は「並」、男子高校生以上は「大」を注文すると良いでしょう。
「特大」は、他のラーメン屋さんに行ったときに「ラーメン大盛りで、ギョーザとかのセットもよく注文するよ」という人におススメの量といったところです。
さあ、味ですが、しょっぱいです(笑)。しょうゆラーメンの味を「深く」した感じです。メンマ・チャーシューもしょっぱいです(笑)。
どれから口をつけても、最初の一口はちょっとインパクト強いです。
食べ方のコツがお店に張り出されています。それは、「麺・チャーシュー・メンマをスープの中に混ぜる。そして同時に口の中に運ぶこと」です。
そのあとは麺と一緒にモグモグとよく噛んで食べることです。
噛んだ麺のほのかな甘さが口の中にじわじわと広がり、しょっぱい味との絶妙なバランスが醸(かも)し出されます。
この「醸し出される味わい」を体験すると、あなたも大喜ファンの仲間入りです!!大喜ワールドへようこそ!
初挑戦の方は「ライス」も頼んで味のバランスを取れるようにするのも良いと思います。

大喜の主なメニューと価格
中華そば(並) 850円 ・中華そば(大) 1,280円 ・中華そば(特大) 1,700円 ・ソフトドリンク150円
セット<中華そば(並)・ライス>1,000円 ・ライス170円 ・生卵70円 ・大喜特製チャーシューメンマ400円
※2022年6月現在の税込み価格
大喜の富山ブラックラーメンはなぜ黒いスープにしょっぱい味なのか?
…にしてもなんで、ここまで黒くてしょっぱいスープにしてあるのでしょう?
このお店の創業は、終戦からわずか2年後の1947年。地域を復興するために、日本全国で多くの労働力が必要とされていた時代です。
この近隣でも大勢の肉体労働者が日々、汗を流して働いていました。

今のようなエアコンなんてない時代。文字通り「汗水垂らして」彼らは必死に働く日々を送っていました。
汗をかいて体内から塩分が失われると、人はしょっぱい味を求めます。
そんな労働者たちのために高橋氏が濃いしょう油スープのラーメンをつくったところ、非常に喜ばれたことがしょっぱくて黒いスープのはじまりです。
この味のルーツには当時の労働者たちへの、故・高橋さんのこんな愛情があったのです。
これが口コミで広がり、祖父母、父母、孫へと3代にわたって愛され続けているのが現在の大喜というわけですね。
元祖「富山ブラックラーメン」…その味は、終戦間もない日本の復興を支えた労働者たちへの愛情がベースなんです。
一方で強烈な味ゆえでしょう、このラーメンを酷評しているサイトも見られます。
でも、この背景を知っていたら、大喜の味わいに深みを感じることができると思います。
実際にどんな味なのかを確かめるのは、あなたの味覚です!

大喜は富山ブラックラーメン発祥のお店

最後に大喜というラーメン屋さんの歴史を簡単に説明します。
創業は昭和22年(1947年)という老舗。終戦間もないころに創業したわけですね。富山で最も歴史の長いラーメン屋さんです。
県内で5店舗あり、地元民はこの店の名をみんな知ってるくらい定着しています。
先ほど書いた通り、「大喜(たいき)」が富山ブラックラーメン発祥のお店です。
検索すると、「大喜」と「西町大喜」が混在して出てくるのですが、何のことなのか説明をします。
「大喜」は4店舗あるチェーン店のことで、「西町(にしちょう)」にあるお店がもともとの「西町大喜」です。ここが創業第1号店です。
ここから枝分かれして展開したのが「西町大喜」というブランド。大喜の全店舗に「西町大喜 〇〇店」という名前にしてあるようです。
例えば富山駅構内「とやマルシェ」に大喜は出店していますが、そこを「西町大喜 とやマルシェ店」と呼び、ここで紹介している西町にあるお店は「西町大喜 西町本店」という名前になっています。
大喜の店舗が現在のように複数になったのは、平成になってから。
もともとは「大喜」というお店自体が西町の1店舗だけだったので「西町大喜」とは呼ばれず、大喜といえばここでした。
だから地元民としては「大喜=西町のお店」というわけです。それ以外の店舗を「大喜〇〇店」とか「〇〇にある大喜」と区別して呼びます。
創業者は故・高橋さん。お客さんから「オヤッサン」とか「マスター」と呼ばれ、親しまれていました。
実は私は学生時代、このお店でアルバイトをしており、よく高橋さんと一緒にお仕事をさせて頂きました。
当時は1店舗経営のみの「門外不出」の味で、ラーメンのスープは高橋さんが自宅でつくったものをお店に運んできていました。
店舗が増えたのは高橋さんが他界前に、お店の経営を別の会社に譲られた後のことです。
昔から広告とか宣伝のようなものがなく、口コミでお客さんが来るお店です。

引用:食べログ
宣伝と言えば、とても印象に残る思い出があります。
私が大喜でアルバイトをしていた頃、近隣の取材をしていた地元のテレビ局が「こんにちは~、店内を撮ってもいいですか~?」というノリでお店にやってきたことがありました。
するとこのオヤッサン、メディア取材が嫌いで「ダメだ、ダメだ!」とTVカメラのレンズを手でふさぎながら追い出してしまいました。
驚いてぽかーんとしたTV局スタッフの様子を今でも覚えています。
ふつう、テレビ局が取材に来たらお店の宣伝になるから歓迎しますよね(笑)ユニークな方でした…
長い年月が過ぎ、今では全国ネットの「ヒミツのケンミンSHOW」で紹介されるまでになりました(2018年に放送)。
もしもメディア関係の方が大喜を取材することになったら、いいこと書いて下さいね(笑)!

さて、大喜の目の前には「富山キラリ」という図書館と美術館が合体した施設があります。
あと、ここから歩くとスーパーがあるのすが、富山のちょっとしたお土産を見にいくのにちょうどよいです。以下で紹介しています。
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