仮想儀礼1話,2話 ネタバレ感想&考察/原作と比較して1.5倍楽しもう!

仮想儀礼 1話2話ネタバレ感想考察

この記事は以下の内容を含みます。

各話のネタバレはありますが、結末は明かさずに考察や登場人物の深堀りなどを楽しめるようにしてあります。

  • 原作との違い(たいぶ違う箇所だけ)
  • 原作を踏まえた登場人物の深堀り
  • 感想(時々考察)

まず、この作品の原作の概要やドラマとの違いから見ていきます。

もくじ

仮想儀礼1話,2話 ネタバレ感想&考察 原作との違い

仮想儀礼は小説が原作となっていて、上巻・下巻があります。

それぞれのページ数は上巻は469ページ、下巻は445ページとなかなかのボリュームです。

仮想儀礼1話,2話 ネタバレ感想&考察
仮想儀礼の上巻と、初版販売時の帯(おび)

仮想儀礼の原作

篠田節子氏の2008年発表の長編小説。

2010年の宝島社の「別冊宝島 このミステリーがすごい」においてランキング7位。

作中の主人公、鈴木正彦や信者の森田源一郎が元役人だが、作者の篠田氏も八王子の市役所の元職員。

楽天ブックスでの評価は5点満点中3.93点(2023年12月現在)。

仮想儀礼の原作とドラマの違い

様々な違いが見られますが、最初の段階での大きく異なる点は時代背景。

原作で最初に描かれるのは、主人公の鈴木正彦と矢口誠が「宗教をやろう」と話し出したのがアメリカの同時多発テロが起こった日であること。

矢口誠を見つけた鈴木正彦がドラマと同様のアパートの2階に彼を引きずり込んで問いただしているとテレビのCNNニュースに9.11の中継映像が飛び込んできます。

つまり原作の描く時代は2001年。

ここで矢口誠が「これからは宗教の時代だ!」と鈴木正彦に語り掛けます。

いぶかしがっていた鈴木正彦も徐々にその話に引き寄せられ、その日のうちに2人の立ち上げる宗教の名が「聖泉真法会」と決まります。

また、原作では様々な宗教やその指導者の実名が出てきます。

2001年という時代は、例の地下鉄での大事件と宗教が記憶に生々しく残っている時代でもあります。

ドラマではそのへんは「薄味」にしてある印象です。

では原作のなかの鈴木正彦をちょっと覗いてみましょう。

仮想儀礼1話,2話 ネタバレ感想&考察 人物深堀り① 鈴木正彦

原作に出てくる人物たちを深堀して、ドラマを1.5倍楽しめるようにしてみたいと思います。

今回は主人公の都庁の元役人で教祖の鈴木正彦を見ていきます。

仮想儀礼ネタバレ人物深堀り 鈴木正彦

原作とほぼ設定は変わらず。

東京都庁に勤めていた38歳の元エリート職員。

学生時代に映画同好会でシナリオを描いていた経験があり、公務員になったあともアニメやゲームのシナリオを書いていました。

ゲームメーカーのコンテストにも彼の書いたファンタジー小説が入賞するほど実力は確かなもの。

本業では38歳で東京都本庁の「総務局総務部システム管理課長」の辞令が交付されていました。

これは国家公務員でいうところのキャリア組に匹敵し、副知事に登り詰めることも可能というポジション。

しかし矢口誠の言葉に魅了され、作家として独立する夢を見た彼はこれを捨てます。

原稿用紙5,000枚を超える「グゲ王国の秘法」を書き上げたたにも関わらず、悲劇が起こります。

あとはドラマとほぼ同様の展開です。

違うのは宗教ビジネスを9.11のニュースを見ながら話していること。

キャラクターは原作でも、元役人らしい生真面目な性格の持ち主として描かれます。

背中が痛い、肩が痛いと言って訪ねてきた人に整形外科に行くように勧めたり、介護に悩む信者に介護保険制度のことを教えたり…

いっぽうで教祖としては元副業作家としての活動もあり、知識はしっかりとしている一面も描かれます。

ちなみに2001年で38歳ということは、生まれた年は1968年(昭和43年)。

仮想儀礼ネタバレ人物深堀り 鈴木正彦の生まれた年の出来事など

1968年(昭和43年)の主な出来事はこんな感じです。

・川端康成が日本人で初めてノーベル文学賞を受賞

・3億円強奪事件

1968年12月10日に東京都府中市で発生。現金輸送車に積み込まれた3億円を、白バイ警察官に扮した男によって強奪された。犯人がいまだに不明の未解決事件。

・ファッションではミニスカートが大流行していた時代。

・有名人ではヴァイオリン奏者の葉加瀬太郎さん、タレントの菊池桃子さんらが生まれた年。

ちなみに「グゲ王国」についてもちょっと触れてみます

仮想儀礼ネタバレ人物深堀り グゲ王国は実在した?

実在していた王国です。

原作にもそのことは触れられています。

下記の「吐蕃」の読みは「とばん」。

では、ネットでの感想を見ていきます。

仮想儀礼1話,2話 ネタバレ感想&考察 みんなの感想

Xで見られる感想は、「面白かった」というものが大半です。

原作の序盤で教祖である鈴木正彦が戸惑うのは、宗教に集まる客層の特徴。

2話でもさっそく、いろんな悩みや背景を抱える人々が出てきていましたが、どんどんこれが複雑化するところがこの作品の面白いところです。

で、次回はこんな展開になっていきます。

金髪ギャルの徳岡雅子の父は超有名な国会議員なわけですが、原作では幸福なものとは言えない生い立ちを抱えています。

「麻子の息子と心中未遂」をしてしまうのは、原作では別の女性なのですがドラマではその役目を雅子が負うようです。

その麻子の息子の職業というのが意外なもので、次回も目が離せません。

今回はここまでです。それでは良い1日を。ハトポッポでした。

そ~りゃ、そ~りゃ、やんやん♬

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